神戸元町のC.A.P STUDIO Y3へ向かう。小高い丘を登っていると、途中には、ムスリム向けのハラール専門食品店や、ヨーロッパの輸入食材店、輸入雑貨店があちこちに見受けられる。このあたりは街並みは魅力的で心惹かれるのだけど、それらを横目にアトリエへ直行するのだよ。グッと我慢。辛いわ。

でも、久しぶりに破墨プロジェクトメンバーが全員揃ったので、アトリエで再会した時はやっぱり嬉しかった。コロナの影響で今年度のスタートは少し遅めでしたが、また新たな取り組みがはじまりました。詳細は、後日、破墨プロジェクトから発表されると思いますので、しばらくお待ち下さい。
今日はゲストとして美術家の中村裕太さん、Gallery PARC ディレクターの正木裕介さんに来ていただき、お話しを聞いたのだけど、非常に面白かった!私は演劇出身なので、美術は専門外ですが、「は〜」「ほぉ」「面白〜」な内容ばかり。共感するし、深く感じ入るところが多かったなぁと思う。

結果思ったことは、自分の中にある固定概念、こうしなければならない、こう見なければならないという、当たり前を、ひとつずつ、ひとつずつ、壊していく作業をどれだけできるか、だなぁと。
ひとつのものを観察して、ある仮説をたてて、子供が遊ぶように、職人の手つきのように、繰り返し実験をして見つけたものが、結果的に作品になる。それは強度があるし、やっぱり美しいんだ。私はそういうものが好きだ。改めて確認できてよかった。
今日は最後に宿題が出た。そう、ただのレクチャーじゃない、これが破墨プロジェクトだよ。とにかく発見したことを試してみるしかないけど、個人的な希望としては、いろいろな角度から見た物・形を1つにおさめていく作業がしたい。まずは、描くことからはじめようかな。
俳優がスタート地点で、ひたすら歩んできたのに、気がついたら別の道に迷い込んでいるような気分です。それでも、これまでの経験は身体に染み付いていて剥がれようとしない。剥がしても、剥がしても、じっとりと身体に残っているものが愛おしくもあるし、情けなくもある。ヘンテコな。面白い人生だ。
今回の内容をもとに破墨プロジェクトメンバーと今後、作品制作予定です。お楽しみに!